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zoom RSS 「医」と「気」の関係

<<   作成日時 : 2011/01/12 15:44   >>

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人体の気については、「論語」に「血気」という言葉があり、「孟子」に「浩然の気」という用語があります。
この二つの言葉で、ほぼ説明できるでしょう。

はじめに血気のほうですが、これは人体の根本エネルギーを指し、最初は親からもらい受けたものです。
血気さかんであれば当然人体エネルギーも増大し、闘えば他人を圧倒します。
これが気力の本来の意味なのです。

 けれども、人間は最初にもらった血気だけではいつまでも生きていかれません。
そこで、足りなくなっていく血気を補充する必要がでてきます。
つまり「浩然の気」をやしなう必要がでてくるのです。

そればかりか、邪気と呼ばれる汚れた気に中毒し病気になることもあります。
今でも病名に悪寒だとか風邪、また破傷風(はしょうふう)というように「寒」や「風」が使われるのは、
寒い風と考えられた邪気の反映なのです。

 そこで体内の気を補充する方法として開発された技術が、鍼灸術を代表とする医療と、
導引術つまり体操を代表とするエキササイズなのです。

これらのエキササイズを実行する時間も、
邪気が大気中に充満しない深夜から午(ひる)までと定められていました。
今でも中国の人びとが朝に太極拳を行なう姿が見られるのも、この教えによるものです。

 まず医療ですが、気がとどこおったり邪気がはいりこんだりする場合、
問題となるのは気の通り道です。
これには血脈と経絡(けいらく)とがあり、別々の医療法が開発されました。

血脈のほうは気が血とともに動く道とされました。
したがって脈搏をとる脈診や悪い血をだす刺絡術ができました。
いっぽう経絡は、目に見えない気の通路で、皮膚上にある経穴と、
その穴から体内の各臓器に走っていく経脈が重要となります。

この穴をさがし、針を通じて気を送りこんだり、手かざしで直接気を送ったりしたのでしょう。
この経絡発見までには多くの人体によるテストが必要だったらしくて、
漢の時代にもずいぶん診療ミスで死者が出たらしいです。

 しかし、中国人は医療を受けることのほかに、自分で気を補充するテクニックをも開発しました。
その代表が、今日なお太極拳などの形で実践されている導引術です。

導引は日本にも平安時代に養生法として知られ、
その基本は後漢の華佗(かだ)がつくった五禽戯(ごきんぎ)だといわれます。
身体を動かし、四肢を伸ばして関節をめぐらす一種の柔軟体操で、トラ、シカ、クマ、サル、
トリと五種類の動物の動きをまねするところに特色があります。

何故動物のまねをしたかというと、野生動物が病気にかからないで、天寿をまっとうできるのは、
自然の動きに逆らわないからだとの考えからきています。

日本ではこれに按摩術が混入して広義のエキササイズ&マッサージとなりましたが、
もちろん按摩も体内の気のめぐりをよくするための技術にちがいはありません。

 導引でもうひとつ重要なのが、呼吸法です。
呼吸法は、気を直接に体内に循環させることになります。

それで「行気」とも呼ばれます。具体的な方法は、静坐して深呼吸することから、
ひと息吸って百歩近く歩くことまで、種々ありますが、有名なのは胎息(たいそく)でしょう。

胎児は母体のなかで呼吸をへその緒を通じておこないます。
つまり外気でなく内気を呼吸するので、まさしく胎児という元気にまで近づく方法だといえます。

仙道(せんどう)の呼吸法を続けていくうちに得られる胎息(たいそく)の状態では、
ほぼ呼吸が止まったようになるといわれています。

仙道の古典「抱朴子」を著した葛洪(かつこう)という仙人の祖父に、
葛玄(かつげん)という仙人がいたそうです。
その人は夏、あまり暑いと池の水にもぐり、水底で3日間ぐらい座っていたそうです。

にわかに信じがたい話ですが、人はだれでも皮膚呼吸も行っていますが、
さらに修行を積んだ仙人ともなると、体中にある気穴を使って呼吸ができるそうです。

また、房中術は、男女のセックスを通じて、体内の陰陽両気の調和をはかる方法です。
セックス・テクニックに「接して漏らさず」とか、性交体位の禁じ手があったりするのは、
もともと房中術からの要請だったと考えられています。

皇帝が長寿を得るために、若い女性を側においていたのも、
房中術によって、若い気を体内に取り込んで気を補充していたと考えられます。

気の医学はセックスにまで及んでいたのです。

ともかくもこうして、体内の気をやしなう技術を眺めてきましたが、
中国人は単純な健康美容術ではぜんぜん満足しませんでした。

元気を永遠に取りこんでいられれば、不老不死も可能になるはずと信じました。
中国流にいうと神仙(仙人)になることです。

そこで気の養生術は不老長寿を実現するための方法ともなりました。
仙人が霞を食って生きているという俗説も、やはり気の医学から来ているのです。

そしてこの不老不死術は、錬丹術と一般に呼ばれています。

 有名な「道教」を書いたアンり・マスぺロが、神仙になるための呼吸法として、
あの錬丹術師葛洪(かつこう)の残した「抱朴子(ほうぼくし)」によりながら、
「守一」というテクニックを紹介しています。

「その方法とは、冥想における精神集中にほかなりません。
すなわち、神々のなかのある神、固定しておこうと思う神、を見つめ、
思考をその神に集中しておくのである。
それは単に空想的に表象するのではありません。
神を想像するのではなく、神がその住む体内の場所で、
衣裳をつけ、特有のもちものをとり、普通の姿勢で、とりまきとともにいるのを、
実際に見るのである」

 こうして神を思い描きなから、前述した胎息を実行します。
やはりマスぺロによれば、

「胎息はしばしば《用気》、すなわち身体の中に気を循環させる種々の術、の前奏曲でしかない。
気を嚥下(えんか)すれば、気管のかわりに食道へ気が通ってゆき、
それによって気は関元こえて下丹田と気海にまで達することができる。

そこから気は髄管(ずいかん)によって脳に導かれ、脳から再び胸におりてゆく。
気は三つの丹田をこのように廻りおわったのち、はじめて非常に静かにロからはきだされる。

あるいはまた、気を導くのでなく、気を身体のなかで自由に動きまわらせる。
病気のときは、疾患のある場所をなおすために、そこへ気を導く。髄管を通り、
 三つの丹田をめぐってゆくコースは、単に気が通るだけではない。

ある人々は、気を下丹田のなかで精と結合させ、この二Iつがともに上丹田に導かれて、
<脳を捕った>のである」

 ここに出てくる丹田は、とても重要な用語です。
道教では、人体にふつう三ヵ所あるとされる特別な気の発生中枢と考えています。

 へその下に下丹田、胸のところに中丹田、そして額の奥に上丹田があり、
きわめて強力な気を発するのです。
この丹田が順調に活動していれば長寿を保てるのですが、
運の悪いことにここに尸(し)と呼ばれる惑い虫が住みついて気の発作をさまたげ、
長寿を奪っていると考えたのです。

その尸(し)を追いだしたり殺したりする方法も必要となってくるわけですが、
丹田の「丹」の字に注目してください。
丹とは古代中国の錬金術師たらが、
不老長寿を実現できる鉱物薬として尊重した水銀と硫黄のアマルガムのことなのです。
つまり気の医学は錬金術にまで足を踏みいれているのです。

水銀は現代科学では明らかに毒であり、
インチキ道士がつくった金丹を歴代皇帝の中毒死も多かったそうです。

ただ、ちゃらちゃらと権力に取り入るような道士は実力のともなっていない場合が多く、
世俗を捨て、一人山中にこもり、何十年もそれだけに打ち込み、
インチキでない金丹を作った仙人も少なくなかったと思われます。

「抱朴子」には、体中ひどい皮膚病にかかり衰弱して手のほどこしようがなかった病人が、
ある仙人のつくった金丹を服用したら、たちどころに治ったという話もあります。

道士が目指した金丹は不老長寿ですが、何種類もあったようです。
薬草を用いたものもあり、あらゆる病気に応じた丹薬が作られ、漢方薬の基礎になっています。

なお中国の錬金術は金をつくるのでなく不老長寿薬を製造するのが目的だったので、
前述したように「錬丹術」と呼ばれています。

つづく

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